2014年07月01日 22:46

金色の格子

明子はその金色の格子の前に、頭の禿げた彼女の父親が、
同年輩の紳士と並んで、葉巻を啣(くは)へているのに遇つた。
父親は明子の姿を見ると、満足さうにちよいと頷いたが、
新橋 風 俗

それぎり連れの方を向いて、又葉巻を燻(くゆ)らせ始めた。
彼女はその間も相手の眼が、折々彼女の手や髪や水色のリボンを
掛けた頸へ注がれているのに気がついた。

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2014年07月28日 20:46

魔界

「実家の事かねえ、ははん。」スポンと栓を抜く、件の咳(せきばらい)を一つすると、 これと同時に、鼻が尖(とが)り、眉が引釣(ひッつ)り、 額の皺が縊れるかと凹(へこ)むや、眼が光る。 六本木デリ...

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