御深切な忠告

「ありがたうございます。気をつけませう。ところで、どうしませう、お薬は。
御深切な忠告を聞かしていただいたお礼として、お薬代は頂戴いたしません。
とにかく、さの背中の火傷に塗つてあげませう。ちやうど折よく私が来合せたから、
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よかつたやうなものの、さうでもなかつたら、あなたはもう命を落すやうな
事になつたかも知れないのです。これも何かのお導きでせう。縁ですね。」
しかし、これくらいの強い薬でなければ、おれの色黒はなほらないやうな気もする。